(旧)【指数競馬】重賞予想

独自指数で重賞の芝レースを予想します

2020中山記念 G2 予想(全馬指数・追い切り分析)

 

さて、今週は中山記念阪急杯を予想する。

阪急杯の記事も書いたので貼っておく。

www.keibashisuu.com

 

さて、それでは中山記念を予想していこう。

2回中山開催の開幕週に行われる、1800m別定戦だ。今年は9頭が出走となった。

G1勝ち馬が5頭、その内4頭はG1を2勝以上であり、かなりレベルの高いメンバーが揃った。

 

指数一覧

出走馬の近4走最大指数を順に並べていく。指数を見ても80以上が3頭とかなりハイレベルであることが分かる。

前哨戦ということもあるので、優勝推定ラインは80とする。3着内ラインは77程度とする。

ちなみに、海外競馬に参戦した馬が多くいるが、海外競馬の指数は算出していないので注意してほしい。

追い切り評価はABCの3段階評価とする。

 

1位 ダノンキングリー      82  A

2位 インディチャンプ      81  A

3位 ラッキーライラック  80  A

4位 ペルシアンナイト      78  B

5位 ウインブライト          76  A

6位 ソウルスターリング   74  C

7位 ゴールドサーベラス   70  B

8位 エンジニア                 69  B

9位 マルターズアポジー   66  B

 

馬場予想

馬場に関しては、開幕週なので実際に見てから考えた方がいいのだが、過去の傾向から分かる範囲で予想していこうと思う。割と分かりやすい馬場なので、大きく予想と異なることはないだろうが、違っていたら当日の馬場を見て買い目に反映させる。

まずは、近5年の中山記念の勝ち時計、前半800mー後半800mラップタイム、ペース、馬場状態を振り返ろう。


2019年 1分45秒5  46.7-47.3 ハイ 良

2018年 1分47秒6  47.7-48.4 ハイ 良

2017年 1分47秒6  50.3-46.2 スロー 良

2016年 1分45秒9  48.1-46.5 スロー 良

2015年 1分50秒3  49.8-48.4 スロー 稍重

 

稍重になった2015年は時計がかかっているものの、良馬場の4年間は時計が出ており、高速馬場だ。今週も雨予報はないため、高速馬場になると考えて問題ない。例年通りの馬場なら1分45秒台の決着になるのではないか。高速馬場の瞬発力勝負になるとして、瞬発力適性のある馬を買えばいい。先行有利馬場or差し有利馬場当日に判断する。

 

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展開予想

今回の出走メンバーに昨年の中山記念出走馬が3頭いるので、そのレースを参考にしよう。まず昨年はマルターズアポジーが単騎で逃げて、間を空けてラッキーライラックが2番手、4番手にウインブライトという形だった。

今年も、おそらく同じような展開になるだろう。マルターズアポジーが逃げて、その後にラッキーライラック、ウインブライト、ソウルスターリング、インディチャンプ、ダノンキングリーなどの有力馬が続く。ペルシアンナイト、エンジニア、ゴールドサーベラスなどは後方からになるか。

 

ペースは、基本的にはスローペースになる。近2年はハイペースとなっているが、字面がそうなっているだけの幻のハイペースだ。情報を精査すると、近2年はマルターズアポジーが単騎で離して逃げたため、マルターズアポジーはハイペースだが、離れた2,3番手の馬は平均ペースのベストポジションなのだ。3,4番手にもなると実質的にスローペースだ。

今回も、例年通りスローペースの瞬発力勝負になるので、2.3番手ぐらいがベストポジションになると考えていい。

なぜ、スローペースになるかを、もう少し説明しよう。

それは、このレースをG1の前哨戦と捉えて使う馬が多いためだ。インディチャンプ、ウインブライト、ラッキーライラックはG1で2勝していて、わざわざG2タイトルに全力では来ないだろう。ペルシアンナイトもG1を勝ってるし、そもそも最初から仕上げない馬で過去にも前哨戦では結果を出していない。ダノンキングリーはG1 勝利こそないが、指数1位でG1でも有力の実力馬なので、ここが目標ということはない。

ソウルスターリングだけは引退レースなので勝負レースだが、他の実力馬にとって、ここは前哨戦なので、これらの馬が流れたレースにする可能性はゼロだ。仮にマルターズアポジーが多逃げしても、能力が足りなすぎるので、有力馬達には無視されるのがオチだ。ゴールドサーベラス、エンジニアが奇策を打っても同じで、マルターズアポジーと一緒に無視されるだけだ。

したがって、レースのペースがどうであろうと、実力馬達は、スローの瞬発力勝負で決着する。だから、実力馬達の中では、瞬発力が重要となると同時に、少しでも前のベストポジションを取れるかが重要だ。昨年だって、ラッキーライラック、ウインブライトぐらいがベストポジションで、ステルヴィオ、スワーヴリチャード、ディアドラなどの実力馬が差し遅れて負けたのだ。今回も実力馬の中で前に行きそうな馬から買えば良い。

 

以上より、今回のレースにおいて重要なことは、

①高速瞬発力適性。

②位置取りが前であること。

③ここに向けての本気度

④休み明けから仕上がってしまう馬か。

 

③に関しては、有力馬はほとんど前哨戦だろうから気にしなくて良い。

④に関しては、「ここが本気じゃなくても休み明けから仕上がってしまう馬」という意味で、例えばダノンプレミアムやクロノジェネシスのような馬のことだ。休み明けから好走できる馬を選択したい。使い詰めて使えない馬を言い換えることもできるか。

 

それでは全馬の分析を行っていこう。追い切り評価はABCの3段階。各馬の過去との比較で評価をつける。抜群の追い切りでもいつも抜群なら追い切り評価はBになるし、最低の追い切りでもいつも通りならBになる。あくまで各馬の縦の比較での、追い切りによる上積みがあるかを評価する。

 

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全馬分析 

ダノンキングリー82

能力分析

指数ベストは、2走前の毎日王冠で82だ。出遅れた上に、前が止まらないレースを異次元の脚で強引に差してきて、かなり強いレースだった。高速馬場適性を示すにはこの1戦があれば十分だろう。位置取りは基本的には先行できる馬なので問題ない。出遅れたのは、毎日王冠だけで、次走のマイルCSは普通に出ているため一過性と考えて良い。

前走のマイルチャンピオンシップは指数77。伸びないインコースを通っての敗戦で度外視可能。むしろ良くあのコースを通って指数77も出たと、評価を上げても良い。

毎日王冠は斤量54kgだったが、能力はまだ上昇中で斤量56kgも問題ない。毎日王冠でいきなり好走したように休み明けでも問題はない。指数1位で能力が圧倒的であり、指数面からは本命だ。

追い切り分析

南Wで5本の追い切りを消化してきた。休み明けを考えると本数が少ない気がするが、ノーザンファーム天栄で仕上げてきたと考えれば、及第点か。毎日王冠でも6本だったし、本数は問題ないと判断する。

今回は、1週前追い切りで5F65.0秒と自己2位時計を馬也で出してきた。ベストは64.7秒だが、その時は一杯に追っていたので実質ベストと考えていい。本格化している。

あと気になるのは、最終追い切りがポリトラックから南Wに変えてきたこと。ポリトラック追い切りは負荷がかからないので、最終は軽めという意図でポリトラックだったのだろうか。そうであるなら、今回の最終は4F馬也でそこまで負荷をかけてないので、問題ないだろう。

むしろ、ウッドでしっかり負荷をかけれるようになった点を評価するべきか。

この馬は、今後のローテをこのレースで判断するとのこともあり、ここではしっかりと走れる出来に仕上げてきたようだ。追い切り評価A。

 

インディチャンプ81

能力分析

指数ベストは2走前のマイルチャンピオンシップで81。安田記念もそれに続く指数80で勝っており、春秋マイル王だ。高速馬場適性も安田記念で示したし、位置取りも先行なので今回のレースにおいては問題ない。あとは、前哨戦としてはどうなのかだが、マイルチャンピオンシップの前哨戦として使った毎日王冠では指数76と若干落としている。

今回も、毎日王冠同様、G1級の仕上げでは来ない可能性が高い。香港マイル帰りでもあるので、指数面からは抑え評価程度。

追い切り評価

ノーザンファームしがらきを経由して、栗東坂路で5本の追い切りを消化してきた。1週前追い切りはこの馬の坂路自己ベスト出し、併せ馬と追い切った2回もしっかり先着出来ている。指数を落とした毎日王冠では一杯に追って併せ馬に2度先着されていて全く仕上がっていない様子だったが、今回は毎日王冠のような明らかな前哨戦仕上げではない。マイルCSと見比べても遜色はなく、ここへ向けて仕上げてきた様子。

折り合いには苦労しそうな最終追い切りであったが、1枠1番から前に壁を作れればなんとかなるだろう。追ってからの弾け方も良かった。福永騎手が2週続けて追い切りに乗っていることもありここへ向けて仕上げてきている感もある。追い切り評価はA。

 

ラッキーライラック80

能力分析

指数ベストは2走前のエリザベス女王杯と4走前のヴィクトリアマイルで指数80。指数を出していない海外の香港ヴァースでもグローリーヴェイズには離されたが2着を確保しており、G1では比較的安定して指数80を出せる馬という認識だ。

前哨戦ではどうかというと、3走前の府中牝馬ステークスでは76、5走前の阪神牝馬ステークスは74と、基本的は前哨戦では指数を落とすと考えて良いだろう。指数面からは抑え候補。

追い切り分析

ノーザンファームしがらきを経由して、馬也CW追い切りを5本消化してきた。最終追い切りはデムーロ騎手が乗って、重馬場CWで6F82.0秒と全体時計も出しつつ、ラスト1Fは11.6とかなり弾けた。追い切り内容から状態面に不安はなし。前哨戦仕上げだった府中牝馬ステークスよりは確実に仕上がっているのはもちろん、ほぼベストパフォーマンスが発揮できると考えていいのではないか。追い切り評価A。

 

ペルシアンナイト78

能力分析

指数ベストは2走前のマイルチャンピオンシップ(2019)で78。マイルチャンピオンシップは3年連続で出走しているが、2017年(3歳時)では81、2018年(4歳時)では80だったことを考えると、ピークは過ぎている。

また、位置取り的にも後方からになりそうなので、届かない可能性が高そう。

さらにこの馬は、前哨戦では前哨戦仕上げで挑むため、結果が出ていない。

以下の結果を見てもらえれば一目瞭然だろう。今回もおそらく仕上げてくるとは思えない。

2017年

富士ステークス5着→マイルCS1着

中山記念5着→大阪杯2着

2018年

富士ステークス5着→マイルCS2着

2019年

毎日王冠4着→マイルCS3着

したがって、若干の劣化、位置取りが後方で差し届かず、前哨戦仕上げということもあり、指数面からは消し候補。

追い切り分析

乗り込み量は9本と豊富。併せ馬にも3度先着、1度併入で終いのキレも十分。意外としっかり追い切りができている。過去の前哨戦は併せ馬遅れ連発で、明らかに完調手前だったが、今回は過去の前哨戦とはかなり違うようだ。池添騎手も2週連続調教に乗っているし、馬がピークを過ぎる中で、G2タイトルを取りに来たのだろうか。ただ、G1時と比べるとまだ良化の余地を残していそうなので、ここは追い切り評価B。

 

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ウインブライト76

能力分析

指数ベストは2走前の天皇賞秋。海外競馬の指数は算出していないため、指数ベストは76と低い値になった。ただ、5走前の中山記念(2019)では指数79だ。海外G1でも2勝しているが、日本の競馬はレベルが高いし、僅差勝ちだったことを考えると指数は80程度だろう。

さらに、前哨戦では結果が出ていない。例えば、5か月ぶりのオールカマーで9着、6ヶ月ぶりの富士ステークスで10着。4ヶ月ぶりの毎日王冠で10着などだ。

前目で競馬できるのは良いが、指数79を出した中山記念(2019)から1kgもあるし、前哨戦では結果が出ていないことを考えると、指数面からは消し候補。

また、手の合った松岡騎手からミナリク騎手への乗り替わりもマイナスだろう。

追い切り分析

次走ドバイターフが本命の中でそこまで仕上げて来ないと思ったのだが、めちゃくちゃ仕上げてきた。1週前南Wで6F78.7秒の爆時計で自己ベストを3.2秒も更新してきた。最終追い切りも馬也でそれに準じた好時計。ミナリク騎手が3週連続で追い切っているし、次走が本番とは言え、このレースの3連覇も取りに来ているかのような追い切りだ。追い切り評価A。

 

ソウルスターリング74

能力分析

指数ベストは3走前のヴィクトリアマイル(2019)で74。5走前のクイーンステークス、6走前のヴィクトリアマイル(2018)でも74だ。安定しているが、今回のメンバーでは明らかに足りない。また、近2走は左前肢跛行で出走取り消しが続いていて、久しぶりのレースになる。いくら引退レースで究極仕上げだとしても、指数面からは到底買えない。

追い切り分析

美浦坂路で19本追い切り。1週前、最終共に馬也から終い重点といった感じ。本数は多いが、追い切り内容はこれまでと特段変わらない。むしろ、脚部不安から強めに追い切ることができずに本数が増えていると考えることもできる。追い切り評価C。

 

ゴールドサーベラス70

能力分析

指数ベストは4走前の七夕賞で70。この指数では低レベル重賞でも厳しいので、今回のメンバーで勝負になるとは思えない。指数面からは確実に消し。

追い切り評価

美浦C、いわゆるダートコースで3本の追い切りを消化。前走からの上積みの感じなかった。追い切り評価B。

 

エンジニア69

能力分析

指数ベストは3走前のオールカマーで69。ゴールドサーベラスと同じでどれだけ展開が向いたとしても、勝負になる指数ではない。指数面からは確実に消し。

追い切り分析

中4週で追い切り本数は2本と軽め。上積みは無さそう。ベスト時のオールカマーの時の水準にも達していない。追い切り評価B。

 

マルターズアポジー66

能力分析

指数ベストは2走前のスワンステークスで66。ゴールドサーベラス、エンジニアと同じで勝負にすらならない。単騎楽逃げですら無視されるだけだ。指数面からは確実に消し。

追い切り分析

追い切りはいつも走る馬なのだが、今回もしっかりと走れた。最終追い切りをダートコースとパターンを変えてきたが、それが良い方に向いたとして足りる馬じゃない。追い切り評価B。

 

総括

以上、出走全9頭の分析を行った。小頭数だが、かなりレベルの高いメンバーが集まった1戦となった。指数面を見る限り、本命はダノンキングリー、上昇中で休み明けから走れて先行も出来るし、死角はない。休み明けで指数を落とすインディチャンプ、ラッキーライラックは若干評価を落として抑え程度か。指数面からは以上の3頭で勝負したい。

追い切りを見て、特に良かった馬はダノンキングリー、インディチャンプ、ラッキーライラック、ウインブライト。上位人気馬が思った以上に仕上げてきたなという印象。指数面で軽視した、ウインブライトも今回の追い切りを見せられたら馬券に入れざるを得ないか。

当日には馬場と馬体重を見て買い目(1500円)を@K16005で公開する。