2020目黒記念 G2 回顧
コントレイル強すぎたな。無敗の三冠馬になるのが楽しみだ。コントレイルとデアリングタクトには三冠馬になってもらって三冠馬対決を見たい。
さて、今週は目黒記念を予想したので回顧を行う。
初めに、事前予想を振り返る。
出走馬の近4走指数と追い切り評価は以下である。
JRA芝近4走最大指数
1位 ミライヘノツバサ 77 B
2位 ステイフーリッシュ 75 B
3位 タイセイトレイル 73 B
3位 ノーブルマーズ 73 A
3位 アフリカンゴールド 73 B
3位 ウラヌスチャーム 73 B
3位 サトノクロニクル 73 C
3位 オセアグレイト 73 B
3位 キングオブコージ 73 A
10位 ボスジラ 72 A
10位 アイスバブル 72 C
12位 バラックパリンカ 71 B
12位 ゴールドギア 71 B
12位 ポポカテペトル 71 C
15位 ニシノデイジー 70 B
15位 メートルダール 70 C
17位 パリンジェネシス 69 C
17位 ミュゼエイリアン 69 C
続いて最終予想と買い目を振り返る。
◎キングオブコージ
◯ボスジラ
▲バラックパリンカ
単勝 ◎ 1300円
馬連 ◎ー◯ 100円
三連複 ◎ー◯ー▲ 100円
計1500円
キングオブコージの勝ちをほぼ確信していたので、 単勝を基本線にした。単勝は堅そう
だったが1番人気だったので、馬連、三連複で100円ずつ遊びを入れた。
目黒記念
— K1600 (@K16005) 2020年5月31日
◎キングオブコージ
○ボスジラ
▲バラックパリンカ
キングオブコージ、ボスジラはベスト更新中で追い切りも抜群。確実に上積みあり。バラックパリンカも成長中。
本線は単勝。 pic.twitter.com/GGeVCrYPDz
予想の意図を書いていこう。
まずは馬場だが、時計の出る高速馬場。先行有利or差し有利はフラットだったので、位置取りはあまり気しなかった。ペースは落ち着くだろうと想定し、スローの瞬発力勝負で力を発揮できそうな馬を選択した。
◎キングオブコージ
近3走指数が61→67→73。近3走で1勝クラスから3勝クラスまでを突破し、いずれも指数ベスト更新中。今回も追い切り抜群で上積みがありそうだったし、54kgの斤量も魅力だった。優勝想定ラインの76以上まで伸ばせると判断し、自信の本命。
◯ボスジラ
前走ベスト更新で72。近4走は66→68→71→72と微増中だった。今回は追い切り抜群だったし、成長分で74程度まで上昇を見込んで対抗にした。
▲バラックパリンカ
前走ベスト更新で71。近4走は65→66→67→71と微増中だった。今回3kg減の軽ハンデ。スローペースで楽に先行できれば残る可能性があった。人気が薄かったこともあり、期待値込みで抑えた。指数は最大で74程度を想定。
以上のように、指数74以上を見積もって印を打った。
持ち指数74以上で消した馬について、消した理由をコメントしていく。
ミライヘノツバサ(ベスト指数77)
ベスト時はダイヤモンドステークスで、全馬バテバテになるような異常なスタミナ比べだった。また、斤量もベスト時から2kg増えるので、再現性はないと判断し消した。
ステイフーリッシュ(ベスト指数75)
ベスト時タフな馬場のスタミナ比べだった。今回は高速馬場の瞬発力勝負を想定していたので、評価を下げた。さらに、ベスト時から1.5kg増もあるので、最大でも73までと判断し消した。
結果は、
1着 キングオブコージ ◎
2着 アイスバブル 無
3着 ステイフーリッシュ 無
4着 ノーブルマーズ 無
5着 ゴールドギア 無
ということで、本命のキングオブコージが勝利。単勝1300円分が4.1倍で5330円の払い戻しだ。馬連、三連複は外したが、本線の単勝が的中で、1500円→5330円とまずまずの結果だ。
勝ち馬指数は76だ。優勝想定ラインに設定した通りで、G2としては低レベルなレースとなった。
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レース内容
まずは、レースを振り返る。
馬場は時計の出る高速馬場。勝ち時計は2分29秒6。
ラップタイムは、7.4 - 11.1 - 11.4 - 12.3 - 12.0 - 11.7 - 11.8 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.8 - 12.1。
最初の100mを除いて、前半800mー中盤800mー後半800mが、47.1秒-47.5秒-47.9秒。
パリンジェネシスが逃げてハイペースでレースを引っ張った。そしてペースが流れたことで、脚の溜め所の無い持続ラップとなった。いくら高速馬場でも、2500mの長距離戦でペースが緩まなければ、最後はスタミナが問われる展開になる。今回も上がり3F35.9秒とスタミナ比べとなった。
したがって、スローペースの瞬発力勝負の想定は外れている。展開予想に関しては、2500mの長距離ではどこかで緩むと考えるのは妥当であるので、ここを外したことは仕方ない。
ただし、本命のキングオブコージは、過去に瞬発力勝負でもスタミナ比べでも好走しているので問題はなかった。
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1着 キングオブコージ
「成長分があったし、横山騎手の好騎乗もあり好走できた。」
スタートは普通だったが、位置を下げて後方待機となった。4コーナーでは外を回さず、迷わず馬群に突っ込みんだ。そして見事馬群を捌いて、楽々抜け出した。早め先頭に立ったが、後続から抜かれる気配もなく完勝だった。4コーナーで外を回していたら届かなかっただろうから、馬群に突っ込んだのは好判断だった。本命とは言え、オープン入り初戦で格上挑戦なのでこれで良い。
さて、指数は76とベスト更新だ。今回の相手では76でも足りたが、G2としては76は低レベルだ。また、54kgの軽斤量でもあったので、今回のレースを過剰に評価するのは危険だ。次走以降も安定して重賞で好走するには、更なる上昇が必須となる。
しかし、近5走指数は53→61→67→73→76とベスト更新は継続中であり、当然次走以降の成長に期待が持てる。現状では低レベルG2からG3程度のレベルだが、今後の成長次第で、重賞で安定して勝ち負けできるようになるし、G1と取るレベルに達する可能性もある。また、スタミナ比べで好走出来たが、前走は瞬発力勝負でも好走している。馬場はあまり問わないタイプという点でも評価は高い。
2着 アイスバブル
「東京2500mで流れた展開が合っていた。」
レースは中段待機から、馬群を捌いて2着と好走。昨年の目黒記念は74の好指数で2着と好走したが、今年も75の好指数で2着と好走だ。
昨年の目黒記念から今年の目黒記念までに6走走ったが、その6走は最大で72と低値だった。ただし、今年改めて好走したことで、この舞台に適性があることが明らかになった。
昨年も今年もペースが流れており、非常に似たレースで、昨年の再現のような好走だった。(同舞台のアルゼンチン共和国杯では凡走しているが、スローの瞬発力勝負だったため問われる適性が異なっている。)
さて、今後だが、目黒記念以外は低値が続いているのが現実だ。目黒記念に似た舞台もなく、好走の再現性は薄い。アルゼンチン共和国杯でハイペースになりそうならば狙いたいが、それ以外ではあまり狙いどころはないだろう。
3着 ステイフーリッシュ
「ペースが流れてスタミナ比べになったことがプラスに働いた。」
先行して好位で運び、直線抜け出しを図った。頑張って粘っているが相手関係で3着までとなった。今回指数は74で、近走ベスト75に匹敵する好走と言えるだろう。
事前予想でも書いた通り、瞬発力勝負よりスタミナ比べで好走してきた馬であるので、ペースが流れてスタミナ比べになったことが、この馬にとってはプラスに働いている。このように得意条件になっての好走だ。
さて、今後だが、スタミナ比べでは75程度までは出る。この指数では低レベル重賞なら勝ち負け、普通のレベルの重賞なら馬券内までというレベルだ。スタミナが問われるレースならば、相手関係を見て、印を決めたいところだ。
4着 ノーブルマーズ
「ペースが流れてスタミナ比べになったことがプラスに働いた。」
先行して好位で運び直線は最内をロスなく狙っていった。相手関係で4着までだったが、10番人気であることを考えると十分好走だろう。ステイフーリッシュと同様、スタミナ比べが得意なこの馬にとって、今回の展開が向いていたと言える。さて、指数は71で、近4走が68〜73であることを考えると、持ち指数の範囲内で走れている。前走の73はもっと上がり時計のかかるレースだったので、その分だけ若干落としているだけだ。
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5着 ゴールドギア
「後方から末脚を発揮できたが、最後は脚が一杯になった。」
位置取りは後方待機。4コーナーではほぼ最後方の内側だった。最内に進路を取ることで多少リカバリーし、先団に取り付いていったが、そこで末脚を使い果たしてしまい最後は脚色が悪くなった。指数は70でベスト時の71に1ポイント差。指数は前走まで微増中だったし、軽斤量ということも考えたら70では物足りないが、後方待機で物理的に不可能な位置から追い込んだため指数が伸びなかったと解釈する。
さて、今後だが、まずは現状のベストの71でも重賞で馬券になることは難しい。ハンデG3で
展開が合ってギリギリ馬券に入れるかというレベルだろう。また、差し脚質で取り零しリスクも常にある馬なので、狙い所は少ない。
6着 オセアグレイト
「成長は頭打ち。今回は完全に力負け。」
中段追走から、直線では早めに抜け出しを図った。ただし、抜け出す脚が残っておらず6着までが精一杯。完全に力負けと言える。
今回指数が70で、近4走指数が73→72→71→70。4走前にベストを更新してから伸び悩んでおり、能力的にも頭打ちだ。2走前は全馬バテバテの特殊レースで72、前走は詰まって差し遅れての71なので、近2走は度外視可能でまだ伸ばせる可能性を残していたが、今回の力負けで頭打ちを断定できる。
まず、現状のベストの73では重賞で馬券になるのは基本的に厳しいだろう。能力的にはオープン特別までの馬だ。
7着 メートルダール
「能力が足りなかった。」
後方待機から馬群を捌いて追い込んで来たが、最後まで差し切るだけの能力がなかった。今回の指数は69だが、近3走が67→70→68であることを考えると、安定して自分の能力で走ることができている。
能力はベスト時から明らかな下降線だし、現状のベストの70では3勝クラスレベルだ。今後も印を打つタイミングはないだろう。
8着 サトノクロニクル
「能力が足りなかった。」
中段追走から、前を捕まえに行ったが、能力が足りずに8着まで。今回の指数は69で近3走指数は68→59→67であることを考えると、近走並みの能力で走れてはいる。ただし、長期休養前ほどの指数はもう出なくなっており、能力は下降線だろう。今後もこの指数でオープン以上ではどうしようもないので、印を打つタイミングはない。
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9着 ボスジラ
「最後方追走から大外ぶんまわしで、コースロスが大きかった。」
スタート直後から位置を取りに行く気配すらなく、外枠から直ぐに後方馬群に入れていった。そして、4コーナーでは最後方から大外をぶん回す無駄の多い競馬だった。能力的には格上挑戦なのにこのような雑な競馬をしては届くはずはないだろう。ラスト200mの末脚はこの馬が一番良かっただけに、もったいない競馬だった。
今回の指数は70と低値だが、内容が悪いので度外視可能で良い。近3走は68→71→72と上昇傾向だったが、今回は70と下げているが、もう少し前で運べたらベスト更新まであっただろう。この点は次走で考慮して、73以上の能力はあるとしたい。73ではオープン特別レベルなので、今後重賞を狙うなら更なる成長が必要だ。
10着 ウラヌスチャーム
「能力が足りなかった。」
スタートが平凡だった上に、外からバラックパリンカ、パリンジェネシスらが先行していったため、位置は後方となった。そのまま、後方待機から追い込み競馬になったが、能力が足りずに10着まで。指数は69だ。
近4走指数は69→63→67→73で、今回は69ということで、前走よりは落としたが、他のレース並みの走りだ。前走は逃げてドスローに落とすことができての好走なので、再現性は無かったということだ。
今後も、前走のような楽逃げの可能性がかなり薄いだろうから、指数的にも70以下が続くのでは無いか。能力的に足りないので、オープン以上で印を打つことは無い。
11着 アフリカンゴールド
「能力が足りなかった。」
中段追走から外を回して追い込んで来た。途中までは良い手応えだったが、最後は脚が無くなってしまい、11着と沈んだ。
指数は69で、近4走が71→73→64→65であることを考えると、持ち指数の範囲内で走れている。ただし、今回を含めて3走連続で70を下回る低値が続いている。おそらく、ピークは過ぎているだろう。現状の能力的にも今後オープン以上で印を打つことはないだろう。
12着 ポポカテペトル
「能力が足りなかった。」
中段追走から内目を狙っていったが、全く伸びることができず12着。完全に能力不足だし、ピークも過ぎている。今回も完全なる力負けなので、今後もまず印を打つことはない。
13着 ミライヘノツバサ
「馬場も軽かったし、斤量も厳しかった。」
まず、この馬は全馬バテバテになるスタミナ比べだったダイヤモンドステークスで77の高指数を出しているが、それ以外は67以下の低値だ。
今回もスタミナ比べとはいえ、この馬にとっては軽すぎる馬場だった。上がりも38秒以上かかるような本当のスタミナが問われるレースでないと、合わないだろう。
そして、斤量もダイヤモンドステークスから2kg増であった。馬場要因と斤量面で凡走したと考えるのが自然だろう。
今後も、究極のスタミナ比べなら好走もあるだろうが、まず再現性は薄いだろう。年齢的にも上積みはないし、今後も狙いどころはなさそうだ。
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14着 ミュゼエイリアン
「先行して流れたペースで脚が無くなった。」
先行して3番手追走だったが、ペースが流れたこともあって最後は脚が一杯になった。また、近4走ベストは1400mだったことを考えると2500mは明らかに長いだろう。今回は凡走だが、度外視で良い。とはいえ、近4走ベストの69ではオープン特別以上では能力不足だ。今後も狙うタイミングはない。
15着 タイセイトレイル
「後方から追走に脚を使い最後まで伸びることができなかった。」
1枠1番の好枠から行き脚がつかず、後方からの競馬になった。そして、4コーナーでは若干早仕掛け気味に前を捉えにいったが、仕掛けが早かったこともあり、最後は完全に止まってしまった。
まず、今回の凡走は度外視可能で良い。近走並みの70〜73程度の能力はあると考えても良いが、これで2走続けて行き脚がつかないレースをしてしまった。最近になって続けてズブさを見せており、今後も能力を発揮できないレースが続きそうだ。能力はあってもあまり印を打ちたくはならない。
16着 バラックパリンカ
「先行してペースが流れて厳しかった。」
前走同様先行していったが、前走はドスローだったのに対し、今回はハイペース。全く、前走とは違ったレースになってしまった。能力的にも足りない馬であり、スローで先行できればという条件付きの抑えだったので、今回のように流れては厳しいだろう。
今回は度外視するとして、能力は前走並みの71程度だろう。まず、スローで恵まれてこの指数では能力的には足りないし、オープン以上では能力不足だろう。
17着 パリンジェネシス
「逃げて今回のハイペースでは厳しかったのもあるが、シンプルに能力不足。」
果敢に逃げていったが、ペースを上げ過ぎてしまった。能力的にも足りない馬であり、今回のようなペースでは残りようがなかった。とは言え、スローで逃げても能力的には足りないので勝負にはならなかっただろう。
能力も足りないし、年齢的にも上積みはないので、今後も印を打つことはないだろう。
18着 ニシノデイジー
「先行してハイペースに巻き込まれて厳しかった。」
先行していったが、能力的にも足りない中で、このペースで残ることはできなかった。また、指数ベストのダービーからは下降線に入っており、能力的にもピークを過ぎている。
今後も能力不足のため、狙い所はなさそうだ。
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まとめ
レースは結構なハイペースで流れてスタミナ比べになった。また、東京2500mという2度坂を登るコースというのも、スタミナ比べになった要因だろう。
流れたこともあって、先行して前で残るのは難しく、中段程度から地力で差してくることが必要なレースとなった。本命のキングオブコージは指数上昇中ということもあり、スタミナが問われる展開でもしっかり能力を発揮することができた。後方待機から馬群を捌いた横山騎手の落ち着いた好騎乗だったと言える。2着アイスバブルは目黒記念のリピーターで、このような流れは得意としているのだろう。3着ステイフーリッシュ、4着ノーブルマーズはスタミナ比べで好走してきた馬で、流れた展開が合っていたと言える。今回、4着は71以下とかなり低値で、全体的にレベルの低いレースだった。
2着アイスバブルは目黒記念以外では凡走続き、ステイフーリッシュも年齢的に上積みなしで、今後に繋がるのは勝ったキングオブコージぐらいだろう。順調に成長しているし、今後さらに大きいところも狙える逸材だ。4.1倍は能力と将来性の割にはかなり美味しいオッズだったと思う。
あとは、雑な競馬で取り零したボスジラも最後はよく伸びていた。それなりの位置からなら上位も狙えるし、能力的には上昇傾向であるので、引き続き追って行きたい。
さて、これにて回顧を終了する。
来週は鳴尾記念と安田記念を予想する。
安田記念はアーモンドアイが能力的には3枚ぐらい上だが、レース間隔が短いことがどう出るか。