2020天皇賞(春) G1 全馬指数・追い切り分析
ヨーロッパではロックダウン解除に向かっている。スウェーデンではロックダウンしないで集団免疫を獲得する方針。ニューヨークでの抗体検査の結果、14%が抗体を持っていることがわかり、この潜在感染者をカウントしたら死亡率は相当下がるって分かってきたから妥当な判断だよね。
さて、今週の対象レース(芝・古馬・重賞)の予想記事を書いていこう。
今週は天皇賞(春)を予想する。
京都外回り3200mで行われる長距離の最強決定戦だ。
牡馬が58kg、牝馬が56kgを背負う。牝馬はメロディーレーンだけだ。
指数一覧
出走馬14頭の近4走最大指数を順に並べていく。
フィエールマンが84と高指数で、能力的に抜けている。フィエールマン、ユーキャンスマイルらはG1級だが、指数3位以下はG2クラス以下であり、G1としては物足りないメンバー構成。やはり長距離戦線は層が薄い。グローリーヴェイズが出ていればハイレベルになっただけに、ドバイに無駄な遠征をしてしまったのが残念。
優勝想定ラインは82とする。相手関係からフィエールマンはベストを出すまでも無いので、82と設定する。普通の仕上がりで挑めば負けようは無いだろう。
指数2位以下に目を向けると、指数上位のユーキャンスマイル、キセキ、ミッキースワローにとっては距離が長いため、ベスト指数までは考えにくい。2着以下は混戦になりそうだ。3着内推定ラインは77〜78程度にしておく。追い切り評価は3段階だ。
JRA芝近4走最大指数
1位 フィエールマン 84 A
2位 ユーキャンスマイル 81 B
3位 キセキ 79 B
4位 ミッキースワロー 78 B
5位 モズベッロ 77 B
5位 メイショウテンゲン 77 B
5位 ミライヘノツバサ 77 B
8位 トーセンカンビーナ 76 B
9位 メロディーレーン 75 B
9位 スティッフェリオ 75 B
9位 ダンビュライト 75 B
12位 シルヴァンシャー 74 C
13位 ハッピーグリン 73 C
14位 エタリオウ 72 B
また、前走傾向を見ると、阪神大賞典組が5頭、日経賞組が4頭出走している。回顧を貼っておくので、参考にすると良い。
馬場予想
天皇賞春は3回京都開催の4日目に開催される。
先週のレースを見る限り、例年通り時計の出る高速馬場という認識で良い。
今週は日曜日に若干の雨予報が出ている。実際どうなるかは当日の馬場を見てみないとわからないが、雨量も少なそであり、馬場への影響は小さそうだ。現時点では高速馬場想定で予想する。
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展開予想
前に行きそうなのは、ダンビュライト、スティッフェリオ、キセキなどだ。ただし3200mの長距離なので、メンバーに関係なく、道中は確実にスローペースになる。そしてスローペースであっても、3200mという距離では確実にスタミナ適性が問われるので、展開もあまり気にする必要はない。
先行有利or差し有利に関しては、先週を見る限りフラットだった。とは言え、長距離戦なので、前にいるかとか後ろにいるかとかはあまり関係がない。
長距離戦は馬場予想も展開予想も関係なく、能力で決まりやすいので、シンプルに指数通り評価してやれば良い。
一つ気になるとすればキセキだ。キセキは前走大出遅れから、暴走してしまい1400mの超ロンスパ戦を演出している。このように、キセキがレースをかき乱す可能性がある。今回は武豊騎手への乗り替わりなので暴れ馬のキセキであっても御せるとは思うのだが、御せなかった場合には異常にスタミナが問われるレースになり、予想もおそらく外れるだろう。したがって、キセキが暴走するかしないかが一つの鍵だが、長距離の武豊騎手ということで、暴走しない方で予想しようと思う。
それでは全馬分析を始める。追い切り評価はABCの3段階。各馬の過去との比較で評価をつける。抜群の追い切りでもいつも抜群なら追い切り評価はBになるし、最低の追い切りでもいつも通りならBになる。あくまで各馬の縦の比較で、追い切りによる上積みがあるかを評価する。
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フィエールマン84
能力分析
指数ベストは4走前の天皇賞春(2019)で84。
近6走指数は78→78→84→79→海外→77だ。
6走前の菊花賞はデビュー4戦目で78という破格の指数を出し、当時の自己ベストだ。高速馬場の瞬発力勝負が合っていたと言える。
5走前のAJCCでは指数維持の78。
4走前の天皇賞春では指数自己ベスト更新の84だ。このレースは3200mではあるが、高速馬場の瞬発力勝負となっており、スタミナがめちゃくちゃ問われたわけではない。菊花賞でも高速馬場の瞬発力勝負を制しているように、得意条件は瞬発力勝負である。
3走前の札幌記念はタフな洋芝は得意条件ではないし、大外をぶん回したこともあり79と落とした。凱旋門賞の前哨戦でもあるし、脚を余して79が出たので十分である。
2走前の凱旋門賞は流石に欧州の重たい芝には対応できずに惨敗。
前走の有馬記念も中山2500mというそもそもタフなコースで適性が合わず77の低値だ。(2500mの有馬記念と3200mの天皇賞春で、距離は天皇賞の方が長いが、スタミナが問われたのは明らかに有馬記念である。)とは言え、舞台の合わないレースとしては十分な指数である。
今回の京都は高速馬場であり、状態が良ければ昨年ほどの指数を出せる舞台である。昨年に近い指数が出せれば、相手を見ても敵は無し。指数面からは圧倒的な本命だ。
特徴としてスタートはそれほど良くはないので後方からのスタートになるだろう。昨年のようにじわじわ位置を上げて、勝負ところでは前を捕まえられる位置にいて欲しいところだ。昨年と同じルメール騎手なので心配はしていない。
追い切り分析
中19週。美浦坂路で4本、南Wで4本の追い切りを実施。
美浦坂路で軽めの追い切り→南Wで負荷をかけるというパターンで4週間追い切ってきた。
メインの南Wでは2週前に6F、1週前に5F追い切り。長めの距離を追って負荷をかけてきた。
最終追い切りでは、南Wで5F65.2秒と全体時計を出してきた。馬場の外側を通っており価値は高いし、これは自己ベストに0.2秒差に迫る好時計だ。ラスト1Fも12.0秒と終いも十分に伸びている。併せ馬にもしっかり先着しており、最終追い切りの内容としては申し分ない。
中間にもしっかり負荷をかけれているし、仕上がりは抜群。追い切り評価A。
ユーキャンスマイル81
能力分析
指数ベストは3走前の天皇賞秋で81。天皇賞はアーモンドアイ以外もハイレベルなレースだったので4着でも81と高指数だ。
近6走の指数は80→74→78→81→75→79だ。
6走前のダイヤモンドステークスは当時自己ベストの80。ただし、54kgの軽斤量だった。
さらに、ドスローの瞬発力勝負でスタミナ適性は全く問われていない。
5走前の天皇賞春では74と落とした。要因は58kgを背負ったことと、ペースが流れたことだろう。ペースが流れたと言っても、ダイヤモンドステークス比で流れたというだけであり、基本は高速馬場の瞬発力勝負であった。フィエールマンには問題なくても、高速馬場の中距離を最も得意とするこの馬にとっては厳しかったということだ。
4走前の新潟記念では2000mの中距離戦で78の高指数。57kgを背負っており実質自己ベスト更新と言っていい。
3走前の天皇賞秋でも58kgを背負って指数ベストを更新の81だ。
このように、明らかに適性は2000m前後の中距離だと言うことがわかる。
2走前のジャパンカップでは不良馬場で距離を問われたことで指数を75と落とした。
そして、前走の阪神大賞典ではロンスパでスタミナが問われるレースになった。56kgの軽斤量では合ったが、適性外と仕上がり途上だったこともあり、ベスト指数は出なかった。ただ、合わない中で79と力は示せている。
さて、今回はというと、まずは高速中距離馬なので舞台が合うことはないだろう。前走と比べても2kg増の58kgを背負うこともある。良い点としては前走よりは馬場が軽くなることだ。また、昨年よりは力は付けていることもプラスだ。舞台が合わないので80オーバーの指数を出すことは考えにくいが、78ぐらいなら出せるのではないか。抑え以上の印は打ちたい。
追い切り分析
中6週。栗東坂路で4本。CWで3本の追い切りを実施。
1週前はCWで6F93.3秒、5F62.7秒、1F12.6秒だ。最初の1Fで30秒以上かけてゆったり入っており、実質5F追い切りだ。5Fの時計としてはかなり全体時計が出ている。この時計は5F自己ベスト更新で、かなり負荷はかかっている。それもあってラスト1Fは失速してしまっている。
最終追い切りは栗東坂路で4F54.8秒、1F13.0秒と軽めの追い切り。これまでも最終追い切りは栗東芝など軽めが多かったので、いつも通りのパターンということだ。1週前でしっかり負荷はかかっているので、能力を発揮できる仕上がりにはある。追い切り評価B。
キセキ79
能力分析
指数ベストは5走前の宝塚記念。近4走に海外レースが6レースあったので、国内近4走指数を算出した。したがって、近6走指数は78→79→海外→海外→77→72だ。
6走前の大阪杯では78、5走前の宝塚記念79。この2走はそこそこタフなレースになっている。
この馬は、2018年のジャパンカップの超高速スケートリンク馬場で指数84の自己ベストを出している。これほど破格の指数を出せると言うことで、確実に高速マイラーだ。
したがって、スタミナが問われた大阪杯や宝塚記念ではやや指数を落としている。
4走前、3走前の海外遠征を挟んで、2走前の有馬記念でも、タフなレースとなり、指数は77と平凡だ。
前走の阪神大賞典では、大出遅れからの暴走で、スタミナを使い果たして自爆だ。
さて、今回であるが、まずは気性難を無視して、能力面を見ていこう。今回は高速馬場だが3200mで距離が問われるので、高速マイラーのこの馬にとってはベスト部隊ではない。指数としても、近走レベルの78ぐらいであろう。
そして、その能力が発揮できるかだが、「発揮できる」と予想する。なぜなら長距離の名手武豊騎手だからである。昨年はワールドプレミアで菊花賞を制し、明らかに能力の足りない有馬記念でも3着に持ってきた。また、不良馬場になったジャパンカップでも能力の足りないマカヒキを4着と好走させている。武豊騎手なら暴れ馬キセキであっても折り合いは付けてくれると予想し、78前後が出せると予想する。抑え以上の印は打ちたいところだ。
あとは、長距離は根本的には長いので、前目でスタミナを消耗せず後方で脚を溜める競馬をして欲しいところだ。
追い切り分析
中6週。栗東坂路で8本、CWで2本の追い切りを実施。
栗東坂路は軽めで1週前と最終のCWがメイン。
1週前は6F82.3秒、11.5秒と緩めに入って終い重点。
最終追い切りでは5F66.3秒、1F12.1秒。過去の追い切り時計と比べると平凡だが、馬也で馬場の大外を通っての時計である。
また、あまり早めの時計は出ていないが、前走一度使った後なのでそこまで負荷をかける必要もなかったということだろう。あまり攻めすぎなかったのは、気性面でもプラスに出るとは思う。特別上積みはないが、走れる出来には仕上がった。追い切り評価B。
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ミッキースワロー78
能力分析
近4走指数ベストは、4走前のオールカマーと前走の日経賞で78。5走前には七夕賞で79を出している。
近5走指数は、79→78→75→73→78だ。
近4走最低指数の73も全馬1位であり、高値安定の馬と言える。
5走前の七夕賞は、57.5kgを背負いながら豪快な大外ぶん回しを決めて、脚を使い果たして79だ。現状、脚を使い果たせばこれぐらいの指数は出るだろう。
4走前のオールカマーではスティッフェリオの作るスローペースで脚を余してしまったが、最後は猛然とした脚で突っ込んできていた。スローだったので取りこぼしてはしまったが、上がり補正も入って78と指数は高値だ。
3走前の福島記念でも豪快なぶん回しを見せたが、58.5kgのトップハンデでは流石に加速が鈍く75と低値。
2走前のAJCCでは外に膨れさせられる不利を受けて73であり、相当大きな不利だったので実質77程度だったと判断している。
前走の日経賞は78。他の馬とは能力差があったし、外伸び馬場をぶん回す王道競馬でしっかり能力を発揮した。
さて、今回だが前走から2kg増の58kgを背負う。さらに、距離も伸びる。距離延長はマイナスだが、高速馬場であればギリギリ熟せると考えても良い。とは言え、指数は77程度までだろうから、印を打っても抑え程度だ。
また、距離が長いので、後方待機で末脚に賭ける騎乗をして欲しい。上位とは力の差もあるのでそれで良い。横山典弘騎手なので上手く乗ってくれることと思う。
追い切り分析
中5週。南Wで3本の追い切りを実施。
1週前は5F65.3秒と全体時計を出して負荷をかけてきた。これは自己3位の好時計だ。
最終追い切りでは馬也で5F67.0秒と軽めの追い切り。一度使った後なので、あまり負荷をかける必要はなかったということだろう。1週前までで負荷はかかっており、いつも通りの仕上がりで挑めそう。追い切り評価B。
モズベッロ77
能力分析
指数ベストは2走前の日経新春杯で77。
近4走指数は71→71→77→76。
4走前の2勝クラスでは自己ベスト更新の71。2勝クラスとしては破格の指数で、3勝クラスレベルだった。
3走前の3勝クラスでは指数据え置きの71。とは言え、出遅れて差し遅れて指数が出なかっただけである。脚を余さなければ73程度は出していたであろう。
2走前の日経新春杯は、ハンデ戦で52kgの軽斤量だった。さらに、成長分もあり指数を77と大幅に伸ばした。
指数ベストは前走の日経新春杯で77。この時は52kgだったが、今回は56kgなので成長中とは言え、指数を落としてくるだろうなと思っていた。また、追い切りも良く見えなかったので、指数2位ながら3番手までとした。
前走の日経賞では指数を1ポイント落として76だ。ただし、4kg増の56kgを背負って1ポイントダウンなら十分である。能力的には近4走成長中と言える。
今回はさらに2kg増の58kgを背負うので、これを克服しつつ指数を伸ばさなければいけない。まず、現状の能力では足りない。上昇傾向は継続しているので、追い切りで上昇分を感じられたら抑えれば良いだろう。
また、特徴として、この馬は半分以上は出遅れる馬である。まあ、長距離戦なので出遅れリスクは小さいので、今回に関しては気にする必要はないか。
追い切り分析
中5週。栗東坂路で4本の追い切りを実施。
1週前では4F53.9秒、1F13.4秒と時計は平凡。
最終では一杯に追って4F53.7秒、1F13.0秒だ。ラスト1Fで失速しており時計はあまり出ていないが、併せ馬でも先着しているしそれなりに負荷はかかっている。もともと追い切りで動くタイプではないので、負荷をかかっていることで良しとしたい。また、長距離なのでCW追い切りで長めの負荷を挟んで欲しかったところでもあるが、これまでも栗東坂路メインなので許容する。一応仕上がってはいそうだが、特に上積みはなさそうであり、追い切り評価はBとする。
メイショウテンゲン77
能力分析
指数ベストは2走前のダイヤモンドステークスで77。
近4走は57→72→77→75だ。
近3走はステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークス、阪神大賞典と完全に長距離路線を進んでいる。
3走前のステイヤーズステークスでは72だが、このレースは指数以上に評価しなければいけない。まず、大外をぶん回した際に、他馬にぶつけられて大きく膨れてしまった。そして直線で絶望的な位置から鋭い鬼脚で4着まで突っ込みながらもかなり脚を余してしまった。
このように、3走前は相当酷いレースだったので指数も出なかったが、ロスを加味すると75以上の能力はあるだろう。
そして、2走前のダイヤモンドステークスでは能力を発揮できて77の高指数だ。
ダイヤモンドステークスはハイペースでレース上がりが38秒もかかるレースだったので前が潰れてくれたし、東京で直線も長かったために、能力を発揮できたと判断している。ただし、それにしても、ギリギリ差せたという感じで、普通のペースなら明らかに差し遅れていただろうなという印象を持った。
この馬の距離適性はおそらく4000m以上の超長距離で、アルバートやカフジプリンスのようなタイプの超超スタミナ馬だ。全馬がバテるような異常な馬場や展開でこそ力を発揮する馬だ。
前走の阪神大賞典でもロンスパでタフな流れにはなっているが、根本が軽い馬場だったので、レース上がりも36.3秒にとどまっている。バテ差しタイプのこの馬にとっては適性がバッチリあったわけではなく、指数も75と平凡だ。
近走は自在性も増してきており、脚を余すことは無さそうだが、今回の高速馬場は根本的には合わないだろう。斤量が3kg増えることと、軽い馬場が合わないことを考えると、今回の指数は75以下と推定する。4歳馬なので上昇余地はありそうだが、追い切りで上積みがなければ消しで良い。
追い切り分析
中6週。栗東坂路で3本、CWで3本の追い切りを実施。
栗東坂路→CWのパターンで3週間追い切ってきた。栗東坂路は軽めでメインはCWだ。
1週前のCWでは一杯に追って6F80.5秒と全体時計を出してきた。これは自己2位の好時計でしっかり負荷がかかったと言える。
最終では6F86.5秒と全体時計は遅めで、ラスト1F12.0秒と終い重点だ。しっかり負荷はかかっており、長距離連戦の疲れなども無さそうだ。能力を発揮できる仕上がりにはありそう。追い切り評価B。
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ミライヘノツバサ77
能力分析
指数ベストは前走のダイヤモンドステークスで77。
近4走は52→ダート→67→77だ。
生涯ベスト指数を出したのは、11走前の日経賞で79。
そこから9戦は続けて低値で、9戦の最高指数が72だった。完全に終わったと思っていたのだが、前走のダイヤモンドステークスで復活の重賞勝利だ。
9戦低値の間は屈腱炎の発症もあり、なかなか能力を発揮できないレースが続いていたということだ。ただ、前走では脚部不安が解消されたのか、77の高指数を出した。
とは言え、斤量54kgで77までということを考えると、能力はベスト時から若干下降している。今回は58kgを背負うので、確実に指数は落とすだろう。また、適性面でもこの馬の適性は全馬バテバテになるようなスタミナ戦なので、今回の高速馬場ではこの馬にとっては軽すぎる。能力面、適性面から消しで良い。
追い切り分析
中10週。美浦坂路で5本。南Wで4本の追い切りを実施。
1週前は南Wで一杯に追って、5F68.2秒。
最終でも南Wで一杯に追って、5F68.5秒だ。
時計こそ平凡だが、近走になってウッドで負荷をかけれるようになってきている。脚部不安が解消されているということだろう。しっかり負荷はかかり、能力は発揮できる仕上がりにはありそうだが、上積みは無さそう。追い切り評価B。
トーセンカンビーナ76
能力分析
指数ベストは前走の阪神大賞典で松籟ステークスで76。
近4走指数は68→68→72→76と上昇傾向だ。
4走前の2勝クラス、2走前の3勝クラスと順調に勝ち上がり指数を伸ばしていった。
前走の阪神大賞典では初の古馬重賞挑戦となったが力を見せて76だ。
その前走は、追い切りも抜群で状態の良さも感じさせていた。レースでは出遅れて後方からになったが、後方待機が展開的に向いて漁夫の利的な好走だった。ほぼ100%出遅れるので、今回も後方から着狙いのような競馬になるだろう。展開が向けば能力を発揮できるし、向かなければ惨敗だろう。
そして、仮に能力が発揮できた場合だが、76を出した前走から斤量が3kg増である。上昇中とは言え、斤量増に対応しつつ3着内推定ラインを確保できるまで指数を伸ばすのは難しいのではないだろうか。指数面からは消しで良い。追い切りが抜群なら一考する。
追い切り分析
中6週。栗東坂路で7本。CWで2本の追い切りを実施。
1週前のCWでは6F86.0秒、1F11.4秒と全体時計は遅めで終い重点。
最終追い切りでは栗東坂路で4F55.3秒、1F12.3秒と終い重点だ。
特に大きな上積みはなさそうだが、負荷はかかっているし、一度使った後なので能力を発揮できる仕上がりにはありそう。追い切り評価B。
メロディーレーン75
能力分析
指数ベストは前走の阪神大賞典で75。
近4走指数は70→65→67→75だ。
4走前の菊花賞で70と当時の自己ベスト。スタミナ適性があることは明確だ。
その後2走は菊花賞ほどスタミナが問われる展開にならずに凡走した。
前走の阪神大賞典では、得意のスタミナ比べになったことと成長分で指数ベストの75だ。
今回は、斤量が前走から3kg増える。そして、現状の指数75では足りないので斤量増に対応しつつ指数を伸ばす必要がある。これはなかなか難しいだろうから、指数面から消しで良い。追い切りが抜群に良ければ一考する。
追い切り分析
中6週。栗東坂路で4本の追い切りを実施。
1週前では一杯に追って、4F55.9秒、1F13.5秒。
最終でも一杯に追って、4F54.9秒、1F13.7秒。時計は出ていないが、これはいつものこと。
変わり身はなさそうだが、いつも通りの追い切りを消化した。追い切り評価B。
スティッフェリオ75
能力分析
指数ベストは前走の日経賞で75。
近5走指数は76→69→53→63→75だ。
5走前のオールカマーは逃げてドスローの瞬発力勝負に落とし込むことが出来た。展開にも恵まれての好走だ。
4走前の天皇賞秋では先行したが、ペースが流れてしまい脚が溜まらずに凡走。指数も69の低値だ。
3走前の有馬記念でもペースが流れる中で先行してしまい、脚が溜まらず凡走。指数も53の低値だ。
2走前のAJCCではG1ほどの厳しい流れにはせずに楽逃げを決めることができたが、なぜか自らロンスパ戦を演出してしまう騎乗ミス。脚を溜めることができずに63の低値だ。
このように、5走前から2走前までは先行しているが、スローで脚が溜まれば好走。ペースが流れて脚が溜まらなければ凡走となっている。
そして、前走の日経賞だがいつものように先行せず、控える競馬を選択した。その結果タフなレースでも脚を溜めることができ、指数75と好走だ。最後一杯になって能力の全てを出し切れている。
今回は、前走から1kg増なので斤量はあまり変わらないが、能力的な上昇余地は無い。指数面から消しで良い。
追い切り分析
中5週。栗東坂路で6本、CWで1本の追い切りを実施。
1週目のCWでは一杯に追って6F79.4秒。CWで6F追い切ったことは初で、比較の時計はないが、十分好時計と言えるだろう。初のCW6F追い切りで、長距離用に仕上げてきたということだ。意欲は十分。
最終追い切りの栗東坂路では、4F52.5秒とそこそこの好時計。ただ、ラスト1Fは13.0秒と失速しており、併せ馬にも若干遅れている。
全体を通して負荷はかかっているし、1週前のCWにも納得感がある。追い切り評価B。
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ダンビュライト75
能力分析
指数ベストは4走前の京都記念で75。
近4走指数は76→72→75→50だ。
4走前の京都記念は松若騎手の好騎乗で展開利も受け76の高指数だ。
3走前の大阪杯では、連戦で馬体重が減っていたこともあるが、普通に乗って力負けの72。
2走前の京都大賞典では休み明けで馬体を回復させ、スロー逃げで展開利を受けて75の好走だ。
前走のジャパンカップでは不良馬場で先行し、脚を使い果たし大敗だ。
近走を見る限り、展開に恵まれて75〜76程度だ。今回、仮に展開的に恵まれたとしてもこの指数では明らかに足りない。斤量が増えることと、これ以上上積みがないことからも、消しで良い。
追い切り分析
中23週。栗東坂路で7本の追い切りを実施。
1週前追い切りでは、一杯に追って4F50.7秒の好時計だ。これはその日の一番時計であり、併せ馬のインディチャンプにも先着している。
最終追い切りでも、馬也で4F51.6秒の好時計。2週続けて坂路追い切りとしては十分。
長距離なのでウッドコースで負荷をかけて欲しかったこともあるが、この馬は坂路でしか追い切りをやらないので仕方ない。動きとしては申し分ないが、坂路追い切りは追い切り評価はBまでとしたい。追い切り内容はAだが、追い切りコースでBまで。
シルヴァンシャー74
能力分析
指数ベストは前走の京都大賞典で74。
近4走指数は61→68→70→74と上昇傾向だ。
4走前の1勝クラス、3走前の2勝クラス、2走前の3勝クラスと連勝で勝ち上がり指数を伸ばしていった。
そして、半年の休みを経て、初の重賞挑戦となった前走の京都大賞典では、指数をさらに伸ばし74だ。今回も約半年ぶりであり、なかなか順調にレースは使えていないが、基本的には上昇傾向だ。
しかし、上昇傾向とは言え、現状の能力では足りないので、2kg増に対応しつつ指数を伸ばす必要がある。追い切りで大きな上積みが感じられれば、一考しても良いが、基本的には能力が足りないので消しで良い。
追い切り分析
中30週。栗東坂路で7本の追い切りを実施。
1週前は栗東坂路で一杯に追って、4F52.6秒、1F12.4秒の好時計。
最終追い切りでも一杯に追って、4F51.5秒、1F12.3秒の好時計だ。
坂路追い切りとしては、十分なのだが、過去にはCWで追い切りを消化できていた馬である。厩舎サイドも「次に繋がる良い経験になれば」と言っているように、CWで負荷をかけられない現状の状態は良くはない。追い切り評価C。
ハッピーグリン73
能力分析
指数ベストは2走前のチャレンジカップで73。
近4走指数は69→68→73→55。
最下位に沈んだ前走を除けば、68〜73程度で低値安定傾向。能力的に足りないので消しで良い。
追い切り分析
中21週。栗東坂路で5本、CWで3本、ポリトラックで1本の追い切りを実施。
若干変則的で、最終追い切り前の日曜日のCW5F67.8秒と負荷をかけてきた。
そして、最終追い切りは見習い騎手が乗った3F45.6秒と全く負荷もかかっていない。実質日曜日の追い切りが最終追い切りだろう。
日曜から負荷がかかっていないのが、良いとは思えず、追い切り評価はC。
エタリオウ72
能力分析
近4走指数ベストは、3走前のジャパンカップで72。
近8走指数は79→76→74→68→71→72→69→71だ。
8走前の菊花賞で自己ベストの79と好走したが、その後徐々に指数を落としていった。
そして、近5走では68から72のボックス圏内で低値安定傾向だ。近走の指数を見る限り、ピークを過ぎていて指数が出ないと考えるのが妥当で、ベスト時のパフォーマンスが発揮できるとは思えない。現状の能力では足りないので消しで良い。
追い切り分析
中5週。栗東坂路で4本、CWで3本の追い切りを実施。
1週前のCWでは一杯に追って6F83.1秒、1F11.9秒。
最終は栗東坂路で4F56.8秒、1F12.9秒。
1週前も最終追い切りも過去と比べて平凡であり、特に変わり身はなし。追い切り評価B。
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まとめ
出走全14頭の能力分析を行った。
指数1位のフィエールマンが、能力的にも圧倒的であり、指数面からは本命だ。昨年84という高指数を出している舞台だし、鞍上もルメール騎手ということで不安は無い。
相手候補としては、指数上位からユーキャンスマイル、キセキ、ミッキースワロー、モズベッロあたりか。ユーキャンスマイル、キセキ、ミッキースワローには本質的には距離がやや長い。モズベッロも斤量増に対応しつつ指数を伸ばす必要があり、いずれもフィエールマンに対抗しうる存在にはならないだろう。
出走全14頭の追い切り分析を行った。
追い切り評価Aはフィエールマンのみ。他の指数上位馬はそれなりに走れる出来にはありそうだが、大きな上積みは特になかった。
追い切りを見てもフィエールマンに死角はなく、普通に走って普通に圧勝するだろう。フィエールマンの1着固定馬券を中心とする。
あとは、当日の馬場や馬体重を見て最終的な予想を決定する。印と買い目はtwitter@K16005で公開する。